【中東情勢と外壁塗装】塗料が値上がりする今、知っておいてほしいこと

2026年、中東情勢の影響で塗料・シーリング材などの建材が値上がりしています。「今すぐ工事をした方がいいの?」と不安に感じている方も多いと思います。結論からお伝えすると、値上がりを理由に急いで工事をする必要はありません。例えば、シンナーが大幅値上げされ、水性塗料も15〜25%値上げされましたが、工事総額で考えると3%の値上げになります。つまり、原価の値上げ割合=総工費の値上げ割合ではありません。みよし市・長久手市・日進市・豊田市・東郷町エリアの塗装会社、株式会社フルモト塗創が、現状と弊社の対応を正直にお伝えします。

最近、「外壁塗装を考えていたけれど、中東の情勢が心配で……」「塗料が手に入りにくいって本当ですか?」「不安だからいますぐやるべき?」というご質問を、お客様からいただく機会が増えています。

ニュースで連日報じられているとおり、2026年に入り、外壁塗装に関わる材料の状況が急激に変わっています。今回は地域のお住まいを守る立場として、現状をできる限り正直にお伝えしたいと思います。

なぜ、今、塗料が値上がりしているのか

事の発端は、2026年2月末に起きた中東での軍事衝突です。これをきっかけに、日本が輸入する原油の主要ルートである「ホルムズ海峡」が事実上の封鎖状態となりました。

日本は石油の約94%を中東に依存しており、そのうち約9割がホルムズ海峡を通じて運ばれています。タンカーの往来が激減したことで、国内の製油所で作られる「ナフサ」と呼ばれる原料が手に入りにくくなりました。このナフサは、塗料・シンナー・シーリング材・防水材など、外壁塗装に欠かせない材料の主原料です。海外での出来事が、みなさんのお住まいのメンテナンスに直接つながってきている—そういう状況です。

原料はこういう流れでお客様の工事に届いています

中東の
油田
原油の産地
ホルムズ
海峡
封鎖状態
日本の
製油所
ナフサを抽出
石化
メーカー
シンナー・樹脂に
塗料
メーカー
値上げ・出荷制限
塗装工事
→お客様
影響が及ぶ

どこか1箇所でも止まると、最終的にお客様の工事にまで影響が出ます

主要メーカーの塗料値上げ状況(2026年3〜5月時点、シンナーを除く)

メーカー対象製品値上げ幅適用時期
日本ペイント塗料本体(溶剤系・水性系)10〜20%値上げ2026年4月16日出荷分〜
関西ペイント溶剤系・水性塗料値上げ実施2026年4月〜
エスケー化研溶剤系塗料
水性塗料
20〜30%値上げ
15〜25%値上げ
2026年5月1日出荷分〜
2026年5月11日出荷分〜
アステックペイント水性塗料
油性塗料
15〜20%値上げ
15〜25%値上げ
2026年5月25日受注分〜

シンナーについては各社50〜75%超の大幅値上げと出荷制限が相次いでいますが、弊社が一般住宅で主に使用する水性塗料においても15〜25%程度の値上げが現実として起きています。

💡
一般住宅の外壁塗装では、シンナーを大量に使うことは稀です。ニュースで取り上げられる「シンナー75%値上げ」という数字は大きく聞こえますが、実態をお伝えすると、値上げ前に1缶(一斗缶)あたり約5,000円だったシンナーが、値上げ後は約9,000円になったというのが事実です。ただし、外壁が水性系塗料の場合、1軒あたりに使用するシンナーはその一斗缶の10%程度。つまり、500円だったものが900円になった—という話です。この数字だけを見ると、シンナーの値上げで大きく不安になる必要はないということがお分かりいただけると思います。

「では、急いで工事をした方がいいのか」—弊社の考えをはっきりお伝えします

こうした報道を受け、「早く塗装しないと損をしてしまう」と焦っていらっしゃるお客様もいると思います。ですが弊社としては、「値上がりを理由に急いで工事をする必要はない」とはっきりお伝えしたいと思っています。理由を、具体的な数字でご説明します。

仮に外壁塗装・屋根塗装の総額が150万円の工事だとした場合、そのうち塗料や副資材などの材料費が占める割合はおおよそ15〜20万円ほどです。残りは足場・施工手間・諸経費といったコストになります。今回の水性塗料の値上げ幅を15〜25%として材料費に当てはめると、値上がり分は約2〜5万円程度の話になります。工事総額に対する割合でいえば、1〜3%の範囲です。

「2〜5万円のために急いだ工事をして、10年後に後悔する」—それは本末転倒だと思っています。

外壁塗装は、お住まいにとって大切なメンテナンスです。建物の状態・築年数・外壁材の種類・立地環境は、お宅によって本当にさまざまです。今すぐ工事が必要なお宅もあれば、2〜3年先でも全く問題ないお宅もあります。焦って時期を前倒ししたり、値段だけで業者を選んだりすることは、塗装工事において一番避けていただきたいことです。

しっかりとした業者に現地を丁寧に見てもらい、準備を整えて、適切な時期に質の高い工事を行うこと。長い目で見たとき、これが最善の判断だと弊社は考えています。

ただし、本当に注意が必要な材料があります

「急がなくていい」とお伝えしましたが、一点だけ正直に申し上げなければならないことがあります。材料によって、状況の深刻さが大きく異なります。

🔴 供給困難
シーリング材(コーキング)
供給が非常に限定的。サイディング目地や窓まわりのコーキングは塗装とセットで行う重要工程ですが、調達が特に困難な状況です。いつ安定するか、現時点では誰にも分かりません。
🔴 供給困難
樹脂胴縁
屋根・外壁カバー工法に欠かせない部材です。現在ほぼ入手できない状況が続いています。カバー工法をご検討の方は早めのご相談が必要です。
🟡 要注意
屋根用防水シート(ルーフィング)
出荷停止・制限が相次ぎ、納期が大幅に延びているケースがあります。40〜50%の値上げも発表済みです。
🟡 要注意
シンナー・溶剤系製品
やっと供給も再開してきた印象ですが、一部メーカーは出荷停止中です。水性塗料への代替が進んでいますが、油性指定材料は代替が難しいケースもあります。
🟢 比較的安定
水性外壁塗料(シリコン・フッ素等)
ナフサへの依存度が低く、現時点では比較的安定。ただし原料高騰により値上がり傾向は続いています。特に下塗り関係に値上げ、供給不足が見られます。
🟢 比較的安定
塗り壁・ジョリパット用塗料
ビーズコートフレッシュ等は現時点で入手可能な状況です。今後の変化には引き続き注視が必要です。
⚠️
シーリング材・樹脂胴縁の供給がいつ安定するか、正直なところ誰にも分かりません。弊社でも現在、供給停止の影響で数件のお客様に工事着工をお待ちいただいている状況があります。ご不便をおかけしていることを、心よりお詫び申し上げます。

こういう状況の中で、弊社ができることをお伝えします

できないことについては正直にお伝えする。できることについては最大限動く—それが弊社の基本的な姿勢です。現在、以下のような対応を取っています。

  • 1
    ご契約後から早速、色・仕様確定の相談をさせていただいています色が決まれば、必要な主な材料が発注できるので、工事直前でなく、時間的な余裕を見て材料を入手します。
  • 2
    シーリング材は可能な限り最短で発注しますメーカーの動きを日頃から注視し、発注可能なタイミングで少しずつ頼んでいる状況です。ただ、完全な再開の目処は立っていないため、確保できない場合には、正直にご報告しご相談させていただきます。
  • 3
    外壁塗料も値上げ前の早期発注を心がけています塗料の納期も以前と比べて延びているケースが増えています。仕様が決まり次第すみやかに発注し、値上がりの影響を最小限に抑えます。
  • 4
    入手困難な部材については、正直にお伝えします無理に代替品で対応するのではなく、供給が再開されるのを待つ判断をします。お客様に正直にお伝えし、最善の工事ができるタイミングで進めることを大切にしています。

この記事のまとめ

  • 中東情勢によりホルムズ海峡が封鎖。塗料などの原料「ナフサ」の輸入が滞っている
  • 大手塗料メーカーが水性塗料を15〜25%、溶剤系塗料をさらに大幅に値上げしている
  • 値上がりの影響は工事総額の1〜3%程度(約2〜5万円)。急いで工事をする理由にはならない
  • シーリング材・樹脂胴縁は現在調達が特に困難で、工事時期が延びるケースが現実に起きている
  • 大切なのは「適切な時期に、信頼できる業者に、丁寧に見てもらって工事を行うこと」

「今すぐ工事をしないといけないのか」「業者から急かされているが大丈夫なのか」—そういった不安をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。みよし市・長久手市・日進市・豊田市・東郷町エリアで、塗装で損をする人をなくすために、弊社は今後も正直な情報をお伝えし続けます。

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