外壁塗装の剥がれは、単なる見た目の問題に留まりません。塗膜が剥がれることで、外壁が雨風や紫外線に直接さらされ、劣化や雨漏りの原因となることもあります。最初は小さな浮きやひび割れだったものが、気づけば壁全体に広がり、修繕費が何倍にも膨らむケースも少なくありません。
本記事では、外壁塗装の剥がれを放置するリスクや剥がれの原因、補修方法、そして信頼できる業者の見極め方まで、現場経験の豊富なフルモト塗創が分かりやすく解説します。外壁の状態に少しでも違和感を感じているなら、この記事を読んで早めの対応をしていきましょう。
外壁塗装の剥がれを放置するリスク
外壁塗装の剥がれをそのままにしておくと、塗料が本来持つ「防水」「防汚」「保護」といった機能が急速に失われます。塗膜が欠けた箇所から雨水が侵入し、外壁内部に湿気がこもることで、カビ・腐食・雨漏りといった深刻なトラブルを引き起こします。
さらに見た目の劣化が進行すると、建物の印象や資産価値にも影響を及ぼし、リフォームや売却時に査定額が下がるケースも少なくありません。
ここでは、外壁塗装の剥がれを放置することで起こり得る3つのリスクを詳しく解説します。
塗膜の剥離が雨漏りや腐食を招く
塗膜が剥がれた状態では、外壁が直接雨風を受けてしまい、防水機能が働きません。外壁材が水を吸収すると、内部の木材や鉄骨に湿気が伝わり、腐食やサビが進行します。特にモルタルやサイディング壁では、ひび割れからの浸水が多く、放置すれば雨漏りへ発展する可能性が高まります。
実際、弊社にも「小さな剥がれを放っていたら天井にシミが出た」という相談が多く寄せられます。剥がれは表面的な問題ではなく、家全体の構造を傷める前兆です。
見た目の劣化で資産価値が下がる
外壁の剥がれは、建物の印象を大きく損ねます。築浅の住宅でも、外観が傷んでいると「メンテナンス不足の家」と判断され、査定額が下がる傾向にあります。
また、見た目の老朽化は心理的な印象にも影響し、「手入れが行き届いていない」「雨漏りがありそう」といったマイナスイメージを与えます。結果的に、売却・賃貸・リフォームなど将来の資産活用に不利となります。
外観は建物の第一印象を決める“顔”です。
放置期間が長いほど修繕費が高くなる
剥がれを放置すればするほど、被害は広がり、修繕費も増大します。
軽度な段階であれば、部分補修(数万円程度)で済む場合もありますが、外壁下地や防水層まで傷むと、全面塗り替えや外壁材交換(数十万円~)が必要になるケースも珍しくありません。
放置期間が長引くほど施工範囲が広がり、足場費・人件費・材料費なども追加発生します。
外壁塗装の剥がれを見分けるポイント
外壁塗装の剥がれは、早期発見が何より重要です。見逃すと、塗膜の防水機能が失われ、外壁内部まで劣化が進行します。
日々の暮らしの中で、少しの変化を見逃さず確認することで、大規模な修繕工事を未然に防ぐことができます。
ここでは、外壁塗装の「剥がれサイン」を判断できる5つのチェックポイントを紹介。どれか一つでも当てはまる場合は、早めに補修するのが安心です。
塗膜が浮いたり膨らんでいないか
塗膜の一部が浮いたり、膨らんで見える箇所は、内部に空気や水分が入り込んでいるサインです。放置するとその部分から塗膜が広範囲に剥離し、一気に落ちる危険性があります。
特に南面や日当たりの良い外壁は熱膨張の影響を受けやすく、浮きが進行しやすい傾向にあります。
指で触れると粉がつく(チョーキング)か
外壁を軽くなでたときに白い粉が指につく場合、それはチョーキング現象(白亜化)です。塗料の樹脂成分が紫外線によって分解されている状態で、塗膜の耐久性が低下しています。
この段階では表面が脆くなっており、雨や風によって塗膜が剥がれるリスクが高まります。
外壁にひび割れや欠けがないか
外壁表面に細かなひび(ヘアクラック)や欠けが見られる場合、塗膜の密着力が弱まっている証拠です。モルタルやサイディングの継ぎ目に生じたクラックからは、雨水が浸入しやすくなります。
そのまま放置すると、ひび割れが拡大して下地まで劣化が及びます。
色あせや艶のムラが出ていないか
全体的な色褪せや艶のムラは、紫外線や雨風による経年劣化が進行している兆候です。塗膜が薄くなり、防水機能が低下しているため、放置すると粉化や剥がれに発展します。
部分的に色が違う・艶がなくなったなどの変化が見られる場合は、塗り替え時期が近いと考えて良いでしょう。
下地が見えるほど剥がれていないか
塗膜が完全に剥がれ、外壁の素材(下地)が露出している場合は、防水性能がほぼゼロの状態です。雨水が直接外壁内へ浸透し、カビ・結露・雨漏りなどを引き起こす危険性があります。
ここまで進行している場合、部分補修では対応できません。
外壁塗装が剥がれる主な原因
外壁塗装の剥がれは「年数が経ったから仕方ない」という単純なものではありません。
実際には、施工時の不備・塗料選びの誤り・環境条件の影響など、複数の要因が絡み合って発生します。
原因を正しく理解することで、再発を防ぎ、長く美しい外観を保つことが可能です。ここでは、特に多い5つの原因を詳しく解説します。
下塗り材の選定ミス
外壁材と塗料には「相性」があります。適さない下塗り材を使うと、塗膜が密着せず、施工後まもなく浮きや剥がれが発生します。
たとえば、窯業系サイディングに弾性塗料を使用すると、熱膨張による伸縮に耐えられず、塗膜が割れて剥がれることがあります。
下塗りは、塗料と外壁をつなぐ“接着剤”のような存在です。素材に合わせた下塗り材の選定を行うことが、剥がれを防ぐ基本といえます。
塗布量や乾燥時間の不足
塗料メーカーが指定する「塗布量」や「乾燥時間」を守らない施工は、早期劣化の代表的な原因です。
塗料を薄く塗ったり、乾燥時間を短縮したりすると、塗膜の強度が不足してしまいます。特に梅雨や冬場など湿度が高い時期は乾燥が遅く、密着不良を起こしやすいです。
適切な塗布量を守り、層ごとに十分な乾燥時間を確保することが、長持ちする塗装の条件です。
高圧洗浄・下地処理の不備
塗装前の下地処理が不十分だと、どんなに高品質な塗料を使っても密着しません。
古い塗膜や汚れ、カビ、チョーキングの粉を十分に落とさずに塗装すると、数年以内に剥がれが発生します。
高圧洗浄やケレン(表面研磨)作業は地味に見えますが、塗装の耐久性を大きく左右する重要な工程です。
見積書に「下地処理」の記載があるかを確認することで、信頼できる業者かどうか判断できます。
塗料が密着しにくい素材への施工
金属サイディング・塩ビ素材・樹脂パネルなど、表面が滑らかな外壁材は塗料が定着しにくい傾向があります。
このような素材には、目荒らし(表面を細かく削って密着性を高める処理)や、専用プライマーの塗布が不可欠です。
これらを省略してしまうと、施工後1〜3年で塗膜が剥がれるリスクがあります。素材に応じた前処理を怠らないことが、プロの技術力の証です。
気温・湿度など環境条件の影響
塗装は天候や気候の影響を大きく受ける作業です。低温・高湿度の環境下では塗料が乾ききらず、塗膜が柔らかく脆い状態のまま固まります。
その結果、数カ月〜数年で剥がれや膨れが発生することもあります。
職人は気温・湿度・天候を見極め、最適な施工タイミングを判断します。経験と知識がある業者ほど、この「施工環境管理」が徹底されています。
自分で剥がれを補修できる?DIYでできる範囲
外壁塗装の剥がれが軽度な場合は、一時的な補修を自分で行うことも可能です。
ただし、DIY補修はあくまで応急処置であり、根本的な修繕や再発防止にはつながりません。
誤った方法で補修すると、かえって塗膜が浮いたり、内部に湿気を閉じ込めて悪化することもあります。
ここでは、ホームセンターなどで入手できる塗料を使って対応できる範囲と、DIYでは避けたほうが良いケースを紹介します。
小さな剥がれ
外壁の表面塗膜が数センチ程度で一部剥がれた状態なら、DIYでも補修が可能です。
ブラシや紙やすりで汚れや古い塗膜をしっかり落とし、補修用塗料を薄く重ね塗りすることで、一時的に防水性を保てます。
ただし、剥がれた周囲の塗膜が劣化している場合、補修部分の境目から再度剥離が広がるおそれがあります。
範囲が手のひら以上に及ぶ場合は、塗膜全体の密着不良が進行しているサインとして、専門業者に点検を依頼しましょう。
小さな塗膜の浮き
塗膜がわずかに膨れている場合は、内部に空気や水分が溜まっている可能性があります。
軽度であれば、カッターで浮いた部分を切り取り、下地を乾燥させてから補修用塗料を塗布することで見た目を整えられます。
しかし、浮きの原因が内部の湿気や施工不良にある場合、表面だけ直しても再発します。
「乾いても浮きが戻る」「他の箇所にも膨れがある」などの症状が見られる場合は、DIYでは対応が難しい段階と考えてください。
業者に依頼すべき外壁塗装の剥がれとは
外壁塗装の剥がれには、自分で直せる軽度なものと、専門業者でなければ対応できない深刻なものがあります。
次のような症状が見られる場合は、塗膜だけの問題ではなく、下地や構造そのものが傷んでいる可能性が高い状態です。
早期に専門業者へ相談し、原因の特定と再発防止のための正しい補修を行いましょう。
塗装後1〜3年以内に剥がれが発生している
塗装からわずか1〜3年で剥がれが起きた場合、施工不良の疑いが強いです。
本来、外壁塗装の耐用年数は10年前後が目安。短期間で塗膜が浮いたり剥がれたりするのは異常なケースが多いです。
原因としては、下地処理の不備・乾燥時間の不足・塗料の選定ミスなどが考えられます。
このケースは保証期間内の可能性もあるため、まずは施工業者に連絡し、保証内容を確認しましょう。
剥がれ箇所が広範囲に広がっている
一部だけでなく外壁全体に剥がれが拡大している場合は、塗膜全体の密着不良が進行しています。
下塗り材の選定ミスや下地処理不足が主な原因で、放置すると外壁の防水性能が急速に低下します。
結果として、雨水や湿気が壁の内部に入り込み、カビ・断熱材の腐食・雨漏りを引き起こす恐れがあります。
早期の再塗装・下地補修が、家全体を守る唯一の方法です。
外壁の下地や素地が露出している
塗膜が完全に剥がれ、モルタル・コンクリート・金属などの素地がむき出しになっている状態は危険です。
防水層が機能しておらず、雨水が直接外壁内部へ浸透します。
そのまま放置すると、内部の構造材(木部・鉄部)が腐食し、外壁全体の耐久性が大幅に低下します。
ここまで進行している場合は、DIYでは対応できず、早急な専門補修が必要です。
剥がれ部分から雨水が染み込んでいる
剥がれた箇所に黒ずみ・湿り気・カビが見られる場合、すでに雨水が侵入しているサインです。
塗膜の問題を超え、外壁内部や断熱層にまで被害が及んでいる可能性があります。
このままでは木材の腐食や鉄部のサビが進行し、最終的には壁の張り替えが必要になることもあります。
早めに専門業者へ調査を依頼し、原因箇所を特定した上で根本的な修繕を行いましょう。
カビや変色など二次被害が出ている
剥がれ部分にカビ・藻・変色が生じている場合、外壁内部に湿気がこもり、腐食が進行している証拠です。
表面だけを塗り直しても、内部の湿気が抜けないため、すぐに再発します。
この状態では再塗装ではなく、下地の補修や防水処理を含む全面改修が必要です。
放置すれば被害範囲が拡大し、修繕費が何倍にも膨らむため、早期対応が重要です。
外壁塗装の剥がれに安心の業者を見極めるコツ
外壁塗装のトラブルや剥がれの多くは、業者選びの段階で防ぐことができます。
信頼できる業者は、施工の質だけでなく、説明の丁寧さ・保証の明確さ・情報公開の誠実さに表れます。
ここでは、失敗しないために確認すべき4つのポイントを紹介します。
これらを押さえておくことで、「手抜き工事」や「再塗装トラブル」を未然に防げるでしょう。
見積書に処理内容が明記されているか
見積書は、業者の施工姿勢を見極める重要な資料です。
信頼できる業者であれば、「高圧洗浄」「下地処理」「下塗り」「中塗り」「上塗り」といった具体的な工程と使用塗料名を明記します。
逆に、作業内容が「一式」「塗装工事一式」とだけ記載されている場合は注意が必要です。
工程が省略されていると、実際に何が行われるのか不透明で、手抜き工事のリスクが高まります。
契約前には、各工程の詳細を質問し、不明点を曖昧にしたまま契約しないようにしましょう。
工程写真を提示できるか
優良業者は、施工前・施工中・施工後の工程写真をきちんと提示できます。
写真で確認することで、下地処理や塗り重ねの様子などが明確に分かり、施工品質を客観的に把握できます。
また、工程写真は「塗り回数」「乾燥時間」「養生状態」など、施工マナーの良し悪しも判断できる材料です。
万一トラブルが発生しても、工程写真があれば原因の特定や保証対応がスムーズに進みます。
写真の有無を確認することは、信頼できる業者を見極める最も簡単で確実な方法です。
瑕疵保険や保証制度があるか
「瑕疵保険(かしほけん)」に対応している業者は、第三者機関の検査を受けている信頼性の高い業者です。
施工不良が発覚した場合でも、保険会社から補修費用が支払われるため、利用者の負担を防げます。
また、自社保証がある場合も、保証期間・対象範囲・再施工の条件を事前に確認しておくことが重要です。
保証内容を明確に説明できない業者は、施工後のトラブル対応に不安が残るため避けましょう。
「保証がある=責任を持つ姿勢」と考え、契約前に必ずチェックしてください。
口コミや施工事例が充実しているか
口コミや施工事例は、業者の実力を知る「生の証拠」です。
実際に施工を依頼した人の声には、仕上がりの満足度やスタッフ対応の誠実さが反映されます。
Googleレビューや地域の口コミサイトを確認し、同じ地域での施工実績が多い業者を選ぶと安心です。
さらに、施工事例の写真が豊富な業者ほど、実績・透明性・説明責任を重視していることが分かります。
「口コミ」「実績」「地域密着」この3点が揃っていれば、安心して任せられる業者といえるでしょう。
外壁塗装が剥がれたときはフルモト塗創にお任せ!
外壁塗装の剥がれを見つけたら、早めの対応こそが建物を長持ちさせる最大のポイントです。
放置すると、雨水の浸入による内部腐食やカビの発生、塗装の再施工コスト増につながる恐れがあります。
フルモト塗創では、単なる塗り直しではなく、「なぜ剥がれたのか」を根本から診断する外壁調査を行い、
下地処理から仕上げまで一切の妥協を許さない施工を徹底しています。
フルモト塗創が選ばれる理由
- 下地処理の徹底で再発を防止
- 施工過程を見える化
- 地域密着・累計実績多数
フルモト塗創では、現在の状態を丁寧にチェックし、最適な補修プランと見積もりをわかりやすくご案内します。
「小さな違和感」を感じたその時が、点検のベストタイミングです。ぜひお気軽にご相談ください。